オートマチックトランスミッションフルード

スペックを超える設計

オートマチックトランスミッションは従来より複雑化し、それによりオートマチックトランスミッションフルードに求められるものもさらに多く複雑になっています。実はオートマチックトランスミッションは自動車において最も複雑なメカ部品であると言えるかもしれません。オートマチックトランスミッションは、電気メカシステム、油圧、コンピュータプロセッサとをつなぎ、ギヤーを介したスムーズなシフト操作によりエンジンパワーを駆動輪に伝えます。

世界にはオートマチックトランスミッションの基本型が3つあります。デュアルクラッチトランスミッション（DCT）、無段変速トランスミッション（CVT）、ステップタイプのオートマチックトランスミッションです。ステップタイプのトランスミッションを構成する主要な部品がいくつか存在します。オイルポンプは、ユニット全体にわたり加圧されたトランスミッションフルードを供給します。プラネタリーギヤー機構は、各車両に選択されたギヤー比を提供します。クラッチを切り替えることによってギヤーを変速させています。クラッチ、つまり「クラッチパック」はギヤーセットの噛み合わせと分離を行います。トルクコンバーターはトランスミッションをエンジンにつなぎ、最初の加速時にトルクを増大させます。トルクコンバーターは、独立して回転する2つのタービンを使用しますが、流体（ATF）によって動力が伝達されるため、エンジン停止時にはエンジンが待機状態になり、ギヤーのシフトが変わるとスムーズな加速ができます。最後に、メカトロニクスはトランスミッションの「頭脳」であり、ポート、バルブ、電子装置で構成された、全トランスミッション機能を制御する複雑なシステムです。

システム全体において、こうしたすべての部品が連携して適切に機能する上で非常に重要な役割になるのがオートマチックトランスミッションフルード（ATF）です。 ATFは、クラッチを噛み合わせてギヤーチェンジをするための油圧作動油として機能します。 また、プラネタリーギヤー機構の防錆剤および摩耗防止剤にもなります。 ATFは、バルブアセンブリにおいても、約-40℃から400℃近くまで流動性を確保できなければなりません。ATFはクラッチ内の摩擦を高精度で制御し、次の交換までの間ずっとそれを維持します。これが恐らくATFの最も重要な役割ですが、一方で、高温下あるいは高圧下においても稼働中の何百もの部品に対し、潤滑剤を提供しています。そのため、トランスミッションに合ったATFを使用することは、その性能と寿命を長持ちさせる上で極めて重要です。

CASTROL TRANSMAXシリーズには、トランスミッションの重要部品を保護するよう設計されたオートマチックトランスミッションフルードがあります。これには、輸入車メーカーからライセンスを受けた製品や、JASO（日本自動車技術会）規格に適合するオイルが含まれます。

スムーズドライブテクノロジー™：カストロール Transmax製品はスムーズドライブテクノロジー™を搭載しています。スムーズドライブテクノロジー™は、激しく変化する圧力と速度の下で、摩擦レベルを自動調整するアクティブ分子によって、スムーズなドライビングを長期にわたって実現します。